2014年10月1日水曜日

漱石「三四郎」106年ぶりの新聞連載によせて

2014年10月1日付け朝日新聞朝刊から、夏目漱石「三四郎」の再連載
が始まりました。

「うとうととして眼が覚めると女は何時の間にか、隣の爺さんと話を
始めている。この爺さんは慥かに前の前の駅から乗った田舎者で
ある・・・」

私は、漱石の小説は「吾輩は猫である」、「ぼっちゃん」そして「こころ」
を読んだだけなので、-森田芳光監督の映画「それから」は観ました
ーこの再連載を非常に楽しみにしています。

「こころ」は一度読了してから、新聞連載という形で再読し、新たな
魅力を見出すことが出来ました。

それに対して、「三四郎」はまったく初めて読む上に、しかもこの小説が
発表された当初と同じ新聞連載で読み進めることになるので、
どのような読後感を得られるか、期待に胸がふくらみます。

さて「三四郎」の始まりは、漱石の作品らしく快調な独特のリズムで
滑り出しました。まるでオペラの序曲のように、読むものは自然に
物語の世界に入って行けます。

連載前の予告から、三四郎と女性を巡る物語という予備知識も
あるので、その点も意識しながら読み進めて行きたいと思います。

冒頭から戦争批判も飛び出して、漱石の硬派な部分も垣間見えます。

0 件のコメント:

コメントを投稿