2018年3月23日金曜日

京都芸術劇場春秋座「石見神楽」公演を観て

3月18日に、京都造形芸術大学内の京都芸術劇場春秋座で開催された、「石見神楽」
公演を観て来ました。

この公演は、島根県の郷土芸能「石見神楽」を京都で学び、披露している「京都瓜生山
舞子連中」の発足10周年を記念して、本場島根県から石見神楽長澤社中を招き、
合同公演という形で人気演目、京都ゆかりの演目を披露するものです。

この公演の前に長澤社中の方から、私たちの店に神楽の衣裳に使用される生地の
注文を頂き、今回の公演のことも知らせて頂いたので、以前から興味はありながら
まだ観たことがなかったこともあって、是非とも観に行くことにしました。

会場の建物に入ると劇場前のホールに、神楽面、衣裳、人気演目「八岐大蛇(ヤマタ
ノオロチ)」に使用される大蛇の人形が展示されています。

神楽面は主に和紙を原料に作られていて軽量で、この神楽の激しい動きにも対応
出来るようになっているそうです。

展示されている舞の衣裳は、黒、赤の地の全体に、鮮やかな色使いの大胆な刺繍が
施されていて、豪華で重々しく、神楽の勇壮な気分を体現しているようです。

大蛇の人形は蛇腹の作りになっていて全長約17m、一匹を人が一人でが操るそうで、
この大蛇が何と8匹一斉に舞台で身をくねらせるということなので、どのような場面が
現前するのか想像もつきません。

実際に始まった公演は、八調子という軽快なリズムでテンポ良く、笛、太鼓などが
囃子を奏で、演目にちなむ勇壮なキャラクターが仰々しい面と衣装で、舞台上を回る
ようにして、激しく舞い踊ります。

煙幕とともに登場した虎が舞台から飛び降りて、観客の中の子供を襲い、うなりながら
客席のひじ置きを伝って渡り歩いたり、くだんの八岐大蛇が口から花火の火を噴き、
入り乱れてとぐろを巻いたり、のたうち回るなど、見せ場も沢山あります。

一方「瓜生山舞子連中」を中心に演じられた「恵比須大黒」は、恵比須、大黒二人の
神の面も見るからにおめでたく、鯛を釣る仕草もユーモラスで、幸福な気分にさせて
くれます。

見どころの多い、楽しい公演でした。

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