2018年3月9日金曜日

鷲田清一「折々のことば」1039を読んで

2018年3月4日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」1039では
日系アメリカ人のデザイナージョン・マエダの、B・バーモントとの共著『リーダーシップ
をデザインする』から、次のことばが取り上げられています。

 割り切った仕事ならたやすいが、思い入れるとぐっと難しくなる

マエダの父親は豆腐店の主人で、彼は父の手抜きを許さぬ仕事ぶりを間近に見て、
育ったそうです。

職人など、自分で直接もの作りに携わる仕事なら、このことばがすんなりと当てはまる
と感じますが、でもおよそ仕事と名の付くものに係わる者なら、全てに共通する感覚
だと思います。

私たちの三浦清商店も、自らものを制作する訳ではありませんが、お客さまに寄り添う
商いをモットーに、日々の仕事に取り組んでいます。

例えば白生地を産地から仕入れる場合、私たちの店の取り扱い商品の中では比較的
求められるお客さまが多い生地については、品質の安定したものを適正な価格で
仕入れ、出来るだけ在庫が途切れることがないように商品の調達に努めます。
あるいは特殊な生地については、その生地を使用される特定のお客さまを想定して、
その方の好みに合う生地を見分けて仕入れるようにすることを、心掛けています。

また白生地をお客さまの要望で誂え染めする時には、その生地を染めるのに一番
相応しい染め職人を選んで仕事を依頼し、お客さまに満足いただける染上りである
かを確認した後、その生地に相応しい仕上げを施して、お納めします。

仕入にしても、染めにしても、業界の現状では、従来の水準を維持することが益々
困難になって来ていますが、私たちは出来るだけ妥協はしたくないと、考えています。

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