2018年7月11日水曜日

「松村圭一郎のフィールド手帳 異文化って何ですか?」を読んで

2018年7月3日付け朝日新聞朝刊、「松村圭一郎のフィールド手帳」では、「異文化って
何ですか?」と題して、文化人類学を学ぶ学生を例にとって、我々が往々に、他者との
コミュニケーションの困難さを、「文化」の違いなど後付けの理由に求め勝ちである
ことの、固定観念の弊害について語っています。

若い人々は大分変って来ていると思いますが、確かに私たちは、島国に暮らすという
ことを過剰に意識して、外国や異文化に対して必要以上の過敏な反応を示すのかも
知れません。

外国の流行や情報ををいち早く取り入れ、それでいて実際に外国人と交流するとなると、
どこか構えてしまって本音で付き合うことが出来ない。そのような島国根性的な意識は
今も残っていると感じます。

その逆に日本人同士は、黙っていても分かり合えるような思い込みがあって、このような
意識が、夫婦や家族も含めて、相手とのコミュニケーションをしばしば阻んでいるように
も、思われます。

日本人同士でも個人主義の浸透の結果、性別や世代、生活環境やものの考え方の
違いによって、価値観は多様化し、誰もがが容易にコミュニケーションを取り、合意を得る
ことが出来るとというのは、楽観的に過ぎるでしょう。

他方外国の習慣や文化、価値観については、私たちは、グローバル化や情報化社会の
進展によって、かつてよりも抵抗感少なく受け入れることが出来るかも知れません。

いずれにしても、人と人とは互いに違っていて当たり前、分かり合うためには常に、
コミュニケーションを取る努力を惜しまないことが必要なのでしょう。

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