2018年7月23日月曜日

2018年7月20日の「天声人語」を読んで

2018年7月20日付け朝日新聞朝刊一面の「天声人語」では、今回の芥川賞に決定した
高橋弘希の小説「送り火」のストーリーにちなんで、全国的に広がる小中学校の廃校
について取り上げていますが、その中で、廃校後の学校跡地の活用例の一つとして、
恐らく私の居住する地域にある、旧龍池小学校の京都国際マンガミュージアムへの
転用について記されています。

旧京都市街にある私たちの地域の小学校は、番組小学校と呼ばれ、明治初期に全国
に先駆け、住民自治組織単位で、多くの費用を住民の寄付によって賄う形で設立され
た小学校で、それだけに地域住民の愛着は強いものがありました。

しかし地域内の少子化が進み、一つの学区の小学校では児童が十分に集まらなく
なって、1995年に東西の五つの小学校区が統合されて、京都市立御所南小学校が
設立されました。現在に至りこの小学校が人気を博し定員オーバーになったために、
統合学区内の東に位置する旧春日小学校跡に、今年度より御所東小学校が開校する
という結果にもなりましたが、この統合によって、私たちの龍池小学校は長い使命を
終えることとなったのです。

学校跡地をどのように活用するかについては検討が重ねられ、反対意見も根強くあり
ましたが、最終的に京都精華大学が運営する京都国際マンガミュージアムの受け入れ
を決定しました。

ミュージアム内には龍池学区の自治連合会が使用出来る部屋もあり、グラウンドも
区民運動会などの地域の行事の時には、ミュージアム側から利用の便宜を図って
いただいているので、ミュージアムと自治連は友好的な関係を保っています。

マンガミュージアムの入館者数も、日本のマンガ、アニメの国際的な人気という背景も
あって、海外からの来館者も含め増加しているようで、私たち地域住民としては、
地域の拠点の小学校がなくなったこと、地域環境の急激な変化に対し、住民自治と
いう観点から、ミュージアムという存在の利点も活かしながら、いかに対応していくかが、
これからの課題となっています。

0 件のコメント:

コメントを投稿