2017年1月9日月曜日

鷲田清一「折々のことば」627を読んで

2017年1月5日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」627では
作家城山三郎の「人生余熱あり」から、次のことばが取り上げられています。

 人生は挑まなければ、応えてくれない。うつろに叩けば、うつろにしか応えない。

このことばは、決して人生の行く末を左右するような大きな岐路にだけ、当てはまる
ものではないでしょう。日々の積み重ねの些細な局面でも、この前向きな気持ちは
持ち続けなければならないと、私は感じます。

でもそれは、とても難しい。何故なら日々選択を迫られる局面には、色々な
シチュエーションが有り、例えば過去からの慣性、社会的状況、人間関係、あるいは
自分自身の問題、例えば健康状態、精神的な弱さ、甘えの心などが、積極的な
心の持ちようを阻み、妥協を強いるからです。

しかしまた、人生の選択においては、後先を考えず、無分別に突き進むことも、
慎まなければならない。それは私自身の幾度かの失敗が、教えてくれたことでも
あります。

ではどうすればいいのか?心は冷静に思慮深く保ちながら、常に前向きに人生に
チャレンジする。言うは易く行うは難し、の典型です。

だから現実には思うように行かず、挫折、疑心暗鬼、自己嫌悪の連続です。でも
少なくとも常に、前向きな気持ちは持ち続けたい。自分が自信を失い絶望している
時や、焦燥感に囚われている時には、たとえかすかな希望しかなくても夢を描いて、
最初の一歩を歩み出そうとしてみたい。そんな心の在り方をいつも目指したいと、
思い描いています。

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