2015年1月2日金曜日

お正月のしつらい

昨12月31日、店のお正月のしつらいが終わりました。

私たちの店では、1月1日から3日まで飾り付けをします。

まず店先の掃除をしてから、各年でローテーションする伝来の段通
三枚一組を畳の上に敷き、同じく昔から使用している金屏風一双を
飾ります。右の屏風の前に、台の上に敷きものをしき、三宝さんを置いて、
紅白の重ね紙の上に裏白、二段の重ね餅、昆布、串柿、橙を乗せた
「鏡餅」をしつらえます。前方横には、小さな干支にちなんだ置物も
添えます。

左の屏風の前には正月の生け花、去年からは近くの花屋さんが作る
竹の筒に松、菊、葉牡丹、千両、さらに今年は小ぶりの黄色い蘭を
添えたアレンジフラワーを飾りました。

昔日は正月三元日も、ご近所の方や、親戚、仕入先の人びとが、年始の
挨拶のためにひっきりなしに訪れ、私たちは花弁餅と昆布茶でもてなした
ものですが、近ごろはそういう習慣もすっかりすたれ、この三日間に店を
訪ねて来る人も、本当にまれになりました。

それではせっかく、お正月のしつらいをしても結局意味がない、という
ことになりますが、私はやっぱり、しつらいは出来る限り続けたいと思って
います。

というのは、新しい年を迎えるに当たり、店先を飾ることによって過ぎ
去った年との間に明確な区切りをつけ、また店を新年の一時華やかに
することによって、これからの一年への決意を新たにしたいのです。

そんな思いもあって、毎年飾り付けが終わると、何かすがすがしい気分に
なります。

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