2014年6月30日月曜日

富岡製糸場について

朝日新聞2014年6月28日付け朝刊be、「福原義春の道しるべを
さがして」で、福原氏が「富岡製糸場と絹産業遺産群」がユネスコの
世界文化遺産に選ばれたことにちなんで記しておられる、以下の
文章が心に残りました。

「富岡製紙場も、建物や機械の物質としての価値だけではない。
かつてそこで働いた人々の息遣いや、美しい絹織物をまとって
豊かになった世界中の人々の生活までをも想起させるところに、
本当の意味があるのだ。」

富岡製糸場は、近代日本の産業振興のために、西欧の進んだ
技術を移入して、官営工場として設立されたそうです。

以降、絹産業が我が国の主要産業へと成長して行くのは、周知の
事実です。

絹糸生産の機械化は、絹織物の一般への普及につながります。

私たち和装業界に携わるものからいうと、多くの人々が絹の着物を
まとい、その美しさ、心地よさを愛でるようになったのです。

今日、生活習慣の変化や効率化の優先から、絹製品離れが急速に
進んでいます。富岡製糸場の世界文化遺産認定が、生活の豊かさを
見直すという意味で、絹織物の再評価つながればと願っています。

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