2014年2月22日土曜日

映画「カンタ!ティモール」を観て

このドキュメンタリー映画は、私の関わっている龍池町つくり委員会で、
地域の啓発、親睦活動である龍池茶話会の一企画として上映され、
私も観ました。

映画には素人である本作品の監督が、初めて、独立間もない現地に
赴き、人びとと交流するうちに、この地と人びとをフィルムに記録し、
広く世界に伝えなければならないという使命感を感じ、撮影した、
文字通り初監督作品ということです。

上映後のディスカッションでは、特に、災厄の傷跡も生々しい、独立
して日も浅い東ティモールの人びとが、なぜ屈託なく歌い、踊り、
罪を憎んで人を憎まずというように、危害をを加えたインドネシア軍の
兵士を許す発言をするのか、さらにとりわけ、なぜ経済的には決して
恵まれない、現地の子供たちの笑顔が輝き、瞳が生き生きとして
いるのか、という声があがりました。

この映画の魅力の秘密は、現地に初めて入り、その地と人びとに
魅了された監督と同じ目線に立って、感じられることを感じることが
出来るということ、その感動をストレートに観客の心に注ぎ込む力が
あることだと、思います。

独立後も人びとの生活を脅かす、過酷な現実はさて置き、彼らが
束の間かもしれない、与えられた生を全身で享受する姿は、先進国と
いわれる国に暮らす私たちにとっても、全身を洗われるほどに神々しく、
また、惨禍を被った人びとに、一片の憐憫もなく讃嘆の念を抱く監督の
視線は、限りなく純粋に感じられました。


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