2021年11月5日金曜日
「鷲田清一折々のことば」2151を読んで
2021年9月21日付け朝日新聞朝刊、「鷲田清一折々のことば」2151では
ライターで写真家の白石あづさの『お天道様は見てる 尾畠春夫のことば』から、スーパー
ボランティア尾畠春夫の次のことばが取り上げられています。
「思う」以上の逃げ言葉があるの。何やと思
う?…答えは「想定外」ちゅう言葉よ。
なるほどこの頃は、「想定外」という言葉をよく聞きます。そしてそれは、ほとんど言い訳
とセットになっています。やれ、想定外の事態、想定外の規模、想定外のダメージ…
確かに近頃は、人智を超えるようなことがしばしば起こるけれど。でも防災という観点から
は、想定外の事態に陥ることは、ある意味準備不足ということにもなります。
最悪の事態を予想して、来るべき災害に備える。それが防災の前提となる心構えです。つまり
万全の準備を心がけても、大きな災害に襲われた時には、実際には想定以上の被害やダメージ
をもたらすのだから、少なくとも心の準備をしておくべき、ということです。
だから防災や災害救助に携わる当事者は、ことが起こった後、「想定外」という言葉を発し
なくていいような心構えで、準備を整えなければならない。そういうことなのでしょう。
翻って私など、小と言えども店舗の経営に携わる者は、店を長く存続させ、顧客や関係者の
方々に迷惑をかけないように、危機管理も踏まえて、あらゆる事態を想定しておくべきで
しょう。
今回のコロナ禍は、正にそういう事態で、前年には想定もしなかったことが突然起こり、私
自身当初は狼狽したけれども、現在は「想定外」で片づけないように、対策を模索してい
ます。
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