2020年8月31日月曜日

鷲田清一「折々のことば」1898を読んで

2020年8月7日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」1898では
民芸の思想家・柳宗悦の『心偈』から、次のことばが取り上げられています。

   今  見ヨ  イツ  見ルモ

日常に使われるものに美を見出す、民芸運動を主導した思想家は、例え既視の
ものでも、常に初めて見るように見ることの大切さを、このように語ったそうです。

確かに初めて見るように見る、という心の持ち方は、美しいものを見出すためには、
必要な見方であると、私も思います。

初めて見た時の驚き、喜びは、何ものにも代えがたく、あるいは、今までは気づか
なかった、そのもののひそめた美しさを再発見する場合などでも、先入観にとらわ
れず見ることが必要である、と思われるからです。

うぶな目で見る、ピュアな心で見る、ということは、美しいものに対する時の、必須
の心がけでしょう。

しかし私たちは、雑念や予備知識、好き嫌いの感情などに判断を曇らされて、得て
して、対象を正しく受け止めることが出来ない場合があります。

ではどうすればいいのか?日々を常に新鮮なものとして受け入れる努力をする
こと。そして美しいものを出来るだけ多く見るようにすること。このように心がける
ことが、必要ではないかと、私は考えています。

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