2022年1月12日水曜日

「鷲田清一折々のことば」2222を読んで

2021年12月3日付け朝日新聞朝刊、「鷲田清一折々のことば」2222では 元ドイツ初の女性首相アンゲラ・メルケルの講演集『わたしの信仰』から、次のことばが 取り上げられています。    謙虚とは無気力の謂いではなく、無限を知った    ことから生まれるポジティブで、希望に溢れ    て生を形成する感覚です。 私も、謙虚であるということは、非常に大切であると考えていて、信念の人であると思わ れるこの元ドイツの女性首相から、このことばが出たことに、感銘を受けました。 というのは、人が謙虚であるということは、自分の考えに固執せず、更には過ちを素直に 認めることによって、柔軟で外に開かれた感覚や思考法を身に付けることであり、そう することによって初めて、誤りのない正しい判断や選択が出来る、と感じるからです。 あるいは、謙虚な態度や言葉遣いで人に接するということは、相手を尊重することになり、 相手からもこちらに、敬意を持った対応を引き出すことが出来ます。そうすれば、互いに より踏み込んだ関係を築きやすい、とも感じるのです。 但し、謙虚が卑屈に転化してしまうと、それは限りない譲歩や自己嫌悪、自信の喪失に 自らを追い込んでしまうので、そこは注意しなければならない、と思います。 要するに謙虚であるとは、自分自身には信念や自信を持ちながら、他者に敬意を持って 相手の話を聞き、物事に向き合うことであると、私は思います。

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