2021年10月8日金曜日

店舗兼自宅の建て直しの片付けで、思ったこと①

この度老朽化した店と自宅を建て直すことになり、現在その下準備のための片付けに追わ れています。 はっきりとしたことは分かりませんが、この家は明治10年頃までに建てられたということで、 木造の京町家の端くれですが、以降部分的な改修を繰り返しているので、認定はされていま せん。 近頃老朽化が露になり、雨漏り、建材の劣化も顕著になって来たので、思い切って全てを 壊して、新しい建物を建てることにしました。 私自身はこの家で育ち、最新の住環境とは言えないので不自由な部分もあり、決して住み やすくはないのですが、坪庭があって、季節の移ろいが体感出来、古びた建材にも愛着が あり、ある種自然に即した、落ち着いた住まいとも感じられるので、大変気に入っていま した。 しかし、昨今の和装業界の置かれた状況や、京都市内の地価高騰などを鑑みても、旧来の ように店舗と住まい専用の建物として建て替えることには、長い目で見てリスクも多く、 取引銀行とも相談の上、思い切って1階は店舗と住居、2階、3階をそれぞれ1LDK4室の収益 物件にすることによって、持続的に商売を続けられる環境を整えることにしました。 この決断に至るまでには、急激な環境変化でもあり、また長期の借財を抱えることにもなる ので、大変大きな葛藤がありましたが、何よりも父祖が商売を営んで来たこの地で、変わら ず商売を続けたいという思いが勝り、ある意味身を切る気持ちで、決定をしました。 そういう経緯もあって、複雑な思いを持ちながら家にあるものの整理、片付けをしている のですが、予めこれらの作業は大変であると予想はしていたものの、実際に体験すると私に とってそれらは、想像以上に労力や心労を伴うものでした。 次回はそのことについて、具体的に記してみます。

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