2024年7月11日木曜日

「鷲田清一折々のことば」3002を読んで

2024年2月18日付け朝日新聞朝刊、「鷲田清一折々のことば」3002では 作家多和田葉子の随想集『カタコトのうわごと』から、次の言葉が取り上げられています。    感性は思考なしにありえないのに、考    えないことが感じることだと思っている    人がたくさんいる。 そういえば我々は、感性といえばただ感じることで、考えることとはまた別だと思い込んで いる場合が多いと思われます。でも感じるためには、思考を通して感性を鍛えることが必要 なはずです。 ではどうして、このような捉え方が生まれたのか?私が思うに、一つは瞑想を重視するよう な仏教的な思想によって、自然のありのままを感じることが何よりも必要というような、 無念無想を奨励する価値観を身につけているから。 あるいは、このコラムでも取り上げられているように、日本人が男性的な固い思考に拘泥し て、女性的な柔らかい思考を感性という言葉で括って、一段下に見ているから? いずれにしても、現代社会では、ますます美意識や柔軟な思考によって鍛え上げられた、 感性の価値が増しているように思われます。 私たちは常に前向きに、感性を磨き上げるべきでしょう。

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