京都芸大彫刻専攻卒業の二人組現代美術ユニット、現代美術二等兵の展覧会を
観に行きました。
今まで、このユニットの存在を知らなかったのですが、新聞のギャラリー情報を見て、
ユニット名のネーミングの面白さに興味を覚え、行ってみることにしました。
このギャラリーに行くのも初めてで、街中の狭い通りに面した民家が立て込んだ中に、
こじんまりと佇む古い家です。訪れたのが夕暮れ時だったので、引き戸にはめ込まれ
た硝子越しに、照明に煌々と浮かび上がる内部は窺えましたが、ちょっとドキドキし
ながら足を踏み入れました。
中に入ると、小さな棚があちこちに設えられて作品が置かれ、床に並べられたもの、
吊り下げられたもの、ボードに並べられたもの等々、ギャラリー内部が所狭しと作品
で埋まっています。
何か昔の当てもの屋を覗くような懐かしい気分になり、小さな作品が多いこともあって、
思わず身を乗り出して一つ一つの作品を観て回りました。
途中で気づきましたが、一部非売品はあっても、ほとんどの作品の販売価格を記載
したリストがあり、気に入った美術作品を気軽に手に入れて、自分のものとして
楽しめるようです。
さて肝心の作品ですが、暖簾状のものや、小さな置物、ぬいぐるみ、クッション、
写真、オブジェ等々、余り高尚ではではない一見安っぽいもの。しかしじっくりと
観ると、既存の芸術作品のパロディーであったり、クスッと笑えるユーモラスなもので
あったり、可愛かったり、恐ろしかったり、少し哲学的であったり、観る者の感覚に
訴えかける、ちょっとした何かをひそめた作品が散見されました。
現代の私たちにとって、美術とはどのような役割を果たすのか?またどのような
付き合い方が出来るのか?そんなことを考えさせてくれる展示会でした。
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