2017年6月2日金曜日

我が家の坪庭で巡り合った、生き物たち

昨夜、雷を伴った激しい雨が降り始め、坪庭に面した通路を急ぎ足で歩いていた
ところ、壁ぎわに小さな昆虫がへばりついていました。

ゴキブリに違いないと思い、近づいて目を凝らすと、何と小さな黒いクワガタムシ
でした!京都御苑から飛んできたのか?あるいは誰かがペットとして飼っていた
虫が逃げ出して来たのか?どこから来たのかは分かりませんが、こんな街中の
小さな庭で思わぬ生き物に遭遇して、何か楽しい気分になって、そのクワガタを
注意深く摘み上げて、雨の直接降りかからない庭の葉陰の枝につかまらせて
やりました。

思い返してみると長い年月のうちに、こんな都会の片隅の小さな庭でも、私は
色々な生き物と巡り合って来ました。まず昆虫では、ダンゴムシは春先から活発に
這いまわっていますし、時にはアリが大量に発生して閉口します。モンシロチョウ、
モンキチョウ、アゲハチョウ、アオスジアゲハ、クロアゲハは、時折ふわふわと
舞い込んで来て、目を楽しませてくれます。夏のセミの鳴き声はうるさいぐらいで、
暑さを増幅させるようです。秋には一時、美しい虫の鳴き声が耳をすませば聞こえて
来ます。

ある年の正月には、車の往来も少なく街が静かなためでしょうか。一羽のシラサギ
が、悠然と私の家の大屋根に佇んでいました。庭の椿が咲き始めるとどこで情報を
仕入れるのか、つがいの可愛いメジロが鳴き交わしながらせわしなく枝を飛び移り、
花の蜜を吸っています。梅の花が咲いた時も彼らは必ずやって来ます。他にも
シジュウカラや、何とウグイスにお目にかかったこともあります。ヒヨドリも千両の
実を食べに来て、庭の奥まった植木に巣を作ったこともありました。

庭に母の田舎の伯母さんからいただいたアマガエルを放して、雨の前の鳴き声を
楽しんだり、台風の後の庭先に、突然長い体を横たえてキョトンとした表情で舌を
動かすアオダイショウを発見して、肝を冷やしたこともありました。そう言えば大雨
の後、店の三和土にカメがのこのこと入って来て、これは縁起がいいのかと、虫の
いい期待を抱いたこともあります。

長い年月には色々な出会いがあったのだと、改めて思い出しました。

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