2016年6月5日日曜日

鷲田清一「折々のことば」419を読んで

2016年6月4日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」419には
建築家山本理顕の「住居論」から、次のことばが取り上げられています。

 ”共に”という視点を外した住み方を”住む”とは呼ばない。

学区内の町家を含む、主に一軒家に住む旧住民と、新しく建ったマンション
住まいの新住民の交流の活発化を願う、自治連合会の活動に携わる
私たちとすれば、心強いことばです。

同じ地域に住む住民同志が、例え生活に対する価値観やものの考え方が
違っていても、互いに交流を深め、意思疎通を計ることは、地域をより安全で
住みやすい環境にするためにも、必要なことです。

例えば、近頃頻発する地震に対する備えにしても、住民間の防災意識が
共有されていなければ、いざという時の円滑な避難や、救援物資の配布が
行われ難いことが考えられます。

また、新旧を問わぬ住民の核家族化、高齢化という傾向の中で、幼児を
抱えた母親や、高齢者を孤立させないように、それらの人々が地域との
連携を保つためにも、地域の自治活動に携わる者と、個々の住民との
コミニケーションを密にすることが必要でしょう。その点においても、
新住民の状況を把握することが課題となっているのです。

さらには、冒頭のことばに立ち返れば、新住民、旧住民の住環境や価値観が
違っているからこそ、もし互いに意見を交換することが出来れば、地域の
暮らしをより豊かにすることになるのではないでしょうか?

そんなことも、夢想しました。

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