2015年7月3日金曜日

映画「オロ」ネパール震災支援チャリティー上映会に参加して

7月2日(木)京都国際マンガミュージアム会議室において、京都国際マンガ
ミュージアム、同志社大学ソーシャル・ウエルネス研究センター、京都外国語
大学南ゼミのご協力のもと、龍池自治連合会主催で岩佐寿弥監督作品映画
「オロ」のチャリティー上映会が開催されました。私も町つくり委員会の一員
として参加させていただきました。

主催者挨拶の後、お父さんがネパール人で、ハチミツ販売を通して現地の
環境保全活動に取り組んでおられる米川安寿さんより、震災後のネパールの
状況についてスライドも使った報告があり、いよいよ「オロ」の上映が始まり
ました。

この映画は、6歳の時一人チベットからインドに逃れた少年オロの日常を
通して、チベットが直面する深刻な問題を提示し、また彼が岩佐監督と一緒に、
ネパールに暮らす彼と同じ境遇のチベット避難民の集落を訪れることによって、
同胞の温かさに触れ、自覚を深め、人間的に成長して行く姿を描く作品です。

一見淡々とした描写の中に、監督のチベット問題への深い思い入れが伝わって
来たのですが、本日のチャリティー上映会の主旨に沿って、ネパールという
観点からこの映画を観ると、中国、インドという二つの大国に挟まれた決して
豊かではない小国ネパールの、難民をも受け入れる懐の深さが見えて来ます。

それは多民族共存の宗教的寛容さに発するものであり、またヒマラヤ山脈と
いう自然の要害が、外部勢力の干渉を拒絶することにもよるのだと推察され
ます。

大自然の厳しさと裏腹の風光明媚、エベレストに連なる峰々の美しさ、荘厳さ、
一度は訪れてみたくなるその魅力は言うまでもなく、私たち日本人に引き付けて
ネパールを考えてみると、大国に自然条件によって隔てられながら隣接する
小国、宗教的寛容、独特の伝統文化を有するなど、共通点も多いように感じ
られます。そのような国に私たちがもっと関心を持つこと。その必要性をこの
映画を観て感じました。

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