2016年7月20日水曜日

鷲田清一「折々のことば」463を読んで

2016年7月20日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」463では、
先日亡くなった大阪の古書店の名物店主、坂本健一の次のことばが取り上げ
られています。

 どん底には明日があり 頂上には下りしかない

勇気を与えてくれる言葉です。どん底とは言えないにしても、かなり落ち込んで
いる時、悪い時もあれば必ずいい時もあると思えることは、随分心を奮い立た
せてくれますし、気持ちを前向きにもしてくれます。

頂上なんて経験もないけれど、何か思いもよらないチャンスが訪れそうな時が
あって、もしこの望みがかなったら、その先が恐ろしいんじゃないかと、ドキドキ
させられたこともありました。

悪い時も良い時も、この言葉が示してくれるように、絶望せず、調子に乗らず
という心の持ち方を保つことが出来れば、と感じます。

また同じくものを販売する職業に携わっている人間いう観点から考えると、
坂本のように終戦直後のものが欠乏した時代、本当に人々が必要とする本を
様々な困難に直面しながら提供し続けた商売人としての心意気を、ものが
有り余る時代に人々が必要とするものを提供する術を模索する私にとっても、
もう一度上記の言葉と共に、かみしめてみる意味があると、改めて思いました。

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