2016年4月22日金曜日

鷲田清一「折々のことば」377を読んで

2016年4月22日付け朝日新聞朝刊、鷲田清一「折々のことば」377に
詩人工藤直子の「てつがくのライオン」から引いた、次のことばが取り上げ
られています。

 さっきと同じように首をのばして右斜め上をみると、そこには夕焼けの空が
 あった。

哲学と大上段に構えると難しいけれど、物事には色々な見方や、考え方が
あるということを学ぶことと言うと、しっくりといく気がします。

なぜなら、特に今日のような良いも悪いも色々な情報が氾濫し、社会が
目まぐるしく変化して行く時代には、自分の確かな考えが持てなくて、
あっという間に世の流れに翻弄されてしまうということが起こるように
感じるから。

あるいは逆に、先入観を持って物を見たり、一つの考えに凝り固まって
しまうと、ますます深みにはまったり、孤立してしまうということが起こる
ようにも感じられるからです。

例えば将来のことを突き詰めて考えると、得てして私たちは悲観的に
ならざるを得ないでしょう。世の中には将来に対してマイナスの情報や
状況分析があふれ、その上分からないことは往々に不安を誘うからです。
でも未来に対して色々な見方や、考え方があると信じられたら、人生への
対し方に余裕が生まれるかもしれません。

そんな方法を学ぶことが出来たら、それはある意味今現在にとって
実利的などんなことよりも、これからの人生に役立つのではないでしょうか?

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