2014年1月25日土曜日

小田実「「難死」の思想」を読んで

小田実の本を遅ればせながら、初めて読みました。

小田実というと、私には”ベ平連”を率い行動する作家というイメージが
まず思い浮かびます。それで、本書を読むにあたり、その思想は最早
古びているのではないかという懸念が、脳裏をかすめました。

しかし、安倍政権の下、戦後レジームからの脱却が脚光を帯び始めて
いる今日、本書の中の小田の主張について、改めて思いをはせる
意味は充分にあると感じました。

小田は本書の中で、じぶんの生き方の芯になる思想として、平等と自決の
意識に基づき、「殺すな」の意志を堅持することをあげます。

私たちの生きる現代社会は複雑多様で、一つの価値観をもって、全ての
問題に正解を見出すことは出来ませんが、少なくとも一人一人の国民が
より良い社会を作るために、自分の頭で考え、自らの意見を持ち続ける
ことが必要なのではないかと、強く思いました。

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