2017年10月31日火曜日

「後藤正文の朝からロック 育み、次世代に手渡す大切さ」を読んで

2017年10月25日付け朝日新聞朝刊、「後藤正文の朝からロック」では、「育み、
次世代に手渡す大切さ」と題して、筆者が専門家から聴いた、伝統野菜や固有種
と呼ばれる野菜の種と、消費者や外食産業のニーズに合わせて異品種を交雑した、
「F1」と呼ばれる雑種の野菜の種との違いについて書いていて、興味を覚えました。

つまり固有種の野菜とは、地域で受け継がれ、形質も固定された品種なので、種を
自家採取して栽培することが出来、それに対して味や形、収穫時期がそろえられ、
年に何度も栽培が可能な「F1」の場合は、一代きりの栽培にしか適さず、種はその
都度業者や農協から購入しなければならない、ということです。

私は常々、食品スーパーなどの野菜、果物売り場で、形のそろった、カラフルな
野菜や果物が、形よく大量に盛って、飾り立てるように並べられているのを見て、
この国の経済的な豊かさの象徴のように、感じることがありました。

しかし一方、自然農法で農業を営む親戚や、趣味で野菜を栽培している友人など
から、採れたての野菜や果物を頂いた時、それを食べた瞬間に、普段購入する品
とは違う温もり、滋味を感じることがあります。

経済的効率や、外見上の見栄えだけではなく、その本来の良さが大切に受け継が
れて来た品の価値を見抜き、それを選ぶことが出来る確かな目を持つこと、また
そのように守られて来た品を購入することによって、次世代へとつなげる橋渡しを
すること、何も野菜に限ったことではないと、改めて感じました。

0 件のコメント:

コメントを投稿