2023年11月17日金曜日

「鷲田清一 折々のことば」2855を読んで

2023年9月19日付け朝日新聞朝刊、「鷲田清一 折々のことば」2855では 古代中国の賢者・老子の言葉をまとめた『老子』上篇第二十四章から、次の言葉が取り上げられています。    企者不立、跨者不行 「企(つまだ)つ者は立たず、跨(また)ぐ者は行かず」つまり、爪立ち伸び上がる者は立ち尽くせず、 大股で歩く者は長く歩き続けることができないという意味だそうです。 すなわち、自分を見せびらかす人も、自分がつねに正しいとする人も、物事は見えていないと述べている のです。 しかし今日では、このような人がどれほど多いことか。それどころか、ことのほか自分をアピール出来る 人が脚光を浴び、成功しているとも思われます。 でも堅実で、まっとうな生き方を標榜する人間は、世間に対して謙虚であり、また常に自分の正しさを 疑うべきであると思います。 しかしそのような生き方をする人が世渡りが下手だと考えられ、世間から顧みられない傾向にあるのも また事実でしょう。 埋もれたそのような人を正しく評価する、何かの仕組みや機構があるべきですし、私たち一人一人も世間 のそのような風潮に、疑問を持つべきだと思います。

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