2024年3月29日付け朝日新聞朝刊、「鷲田清一折々のことば」3041では
服飾ブランドmatohuの動画《手のひらの旅》から、能登半島の輪島塗塗師・赤木明登の次の言葉が取り
上げられています。
本当に必要なものは、この自然の奥行
き、もしくは完璧さの中にちゃんと用意
されている、ということを信じている。
能登半島地震で激甚な被害に見舞われても、この塗師は自然に寄り添う工藝の力を信じて、自らを鼓舞
しようとしているようです。
輪島塗が自然の力を借りて、形成、発展してきたように、自然は本来豊かで、たおやかで、そして時に
猛威を振るうものであったならば、それらを全て受け入れて、そこから再生し、発展しなければならない
ということでしょうか?
ことに現代は、利便性、効率性が優先されて、工藝のような手作りの品物の価値が、顧みられなくなって
います。だからこのような逆境の時代に、根こそぎ痛めつけられた、輪島塗を復興することは、並大抵で
はないでしょう。
それでも尚かつ、この伝統工藝品を再び盛り上げるには、現代に通用する新しい価値を創造しなければ
ならないはずです。そのヒントが、その品を購入して、使ってみようという人に、自然本来の価値を再
発見させるようなものとして動機付けられるなら、それは素晴らしいことだと思います。
それにしても再び、能登半島を襲った豪雨、工藝に携わる人々の熱い気持ちが持続することを、切に願い
ます。
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